当流では昔ながらの独自の様式で、入門してから最初に取得する初伝から始まり、中伝、小目録、中目録、大目録、小免許、免許皆伝と七段階の許状を有する免許制度となっている。昭和五年、ここ静岡県静岡市清水に十四代宗家勝瀬光安景正が碧雲館道場を構えてから現在十五代宗家勝瀬善光景弘に至るまでの84年間 (2013年現在)で免許皆伝者はわずか5名。毎年1月3日に碧雲館本部道場で行われる初稽古には、全国の支部道場からも多数の門人が集まる。許状取得者がいる場合、ここで宗家から直々に門人の前で許状が渡される。当代である十五代宗家の門人への教授方法は、昔から寸分変わらぬ合理的かつ実戦的方法である。すなわち、鞘から抜き放った刀の切先が相手よりも早く、そして的確に急所を捉えることだけである。その技術に加え『覚悟』という人間の内面的な気持ちが常に伴っているかを見逃さずに評価している。
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